KINO ARCHITECTS / キノアーキテクト

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上海倉庫リノベーション

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上海市浦東地区の民生路に残る歴史的な倉庫群の倉庫2棟を、オフィスビルとしてリノベーションするプロジェクト。1920年の建設当初は、鉄筋コンクリート造2階建て、煉瓦造りの壁の建物でしたが、時代を重ねる間にモルタルが塗られ、1層増築されていました。この建物のもつ歴史を残しながら、2棟の倉庫を合わせて、新しいオフィスビルとして再生するプロジェクトです。
まず、倉庫2棟の上に新しいコールテン鋼の構造体をのせ、各階をつなぐブリッジや階段、エレベータを付加しました。元の倉庫には小さな窓しか無かっため、最上階の新築部分に出窓状の開口部を設け、光と空気が流れるアトリウムをつくりました。
建物にまたがる大きなガラス面は、下2層は歴史的な倉庫の表情、最上階は現代建築としての表情をみせながら、機能的にはガラスと壁との間に換気開口を設けています。歴史的な壁面に現代の表情が重なるダブル・スキンのファサードが実現できたと考えています。

所在地
上海市、中国
用途
オフィス、店舗
共同設計
岸和郎+ケイ・アソシエイツ
構造
RC造3階
延床面積
10,222㎡
竣工
2016
写真
小川重雄