KINO ARCHITECTS / キノアーキテクト

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トウキョウアパートメント

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東京品川の高密度な住宅街に建つ16戸の賃貸住宅。建築主のディベロッパーは、駅近の利便性の良い立地に、ミニマムな住機能を備えた賃貸住宅をリーズナプルな価格帯で用意し、都心に住みたい若者の需要に応えてきました。

この敷地は間口に対して奥行が長く、必然的に片廊下配置が想定されました。共用廊下に面して玄関が並び、反対側に採光のための空地を細長く空けるのが通常の配置計画です。しかし、ここは間口が狭い上に高密度な住宅地であったため、両側とも隣地と距離が取れず、閉塞感のある住戸になってしまいます。

そこで、共用廊下と採光スペースまとめて片側に寄せる配置とし、一方の隣地からの距離を最大限取れるようにしました。玄関と採光のための窓が共用廊下に面するため、パブリックとプライベートの境界は曖昧になります。その境界の開き具合は住人の住み方次第であり、その選択性が都市に住まう醍醐味であると考えました。自分だけの場所と他人と共有する場所が段階的につながっていく、東京らしい住まい方を実現できる集合住宅です。

所在地
東京都品川区
用途
集合住宅 16 戸
構造
鉄筋コンクリート造 5階建
延床面積
364.00㎡
竣工
2019.4